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●年間のトマト管理作業の流れ−準備から片付けまで− |
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1.除雪(2月下旬〜3月上旬) |
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とりあえず、ハウス周りに積もりっぱなしの雪を、除雪機(2枚目)で取り除く。
で、終わると以下のような感じ。この時期の積雪深は3枚目ぐらい。(年によって違う)
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2.屋根張り(2月下旬〜3月上旬) |
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ハウスのてっぺんまで巻き上げてある屋根ビニールを下ろし、スプリング(2枚目)で固定する。これで雪が降ってもハウス内には積もらない(4枚目)。
ただし、屋根を張った後にやたら雪が降ると、屋根に積もった分の雪も周りに積もる。さらに積もると、地面から積もった雪が屋根まで達する(2枚目)。こうなってしまうと、以後は屋根から雪が落ちなくなり、放置しておくと最悪の場合は雪の重みでハウス自体が潰れる。よって、屋根張り後も状況次第で除雪が必要となる。
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3.土壌改良剤やら「くん炭」やらの散布(3月上旬〜中旬) |
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屋根を張って密閉されたハウス内の気温は上がるが、熱の吸収効率を高めて雪どけを早めるべく、真っ白い雪の上に「黒っぽいもの」を撒き散らす。撒くものは、土壌改良剤(略して土改剤、2枚目)だの「くん炭」(モミガラの燻製、3枚目)だの。
撒き終わってから地面が見えてくるまで。ある程度まで融けたら、3枚目みたいに溝を切って排水したりもする。
機械が入れるぐらい土が乾くまで、「黒いもの」を撒いてから1ヶ月前後を要する。よって、乾燥待ちの間はヒマ。ただ、近隣の農家へ屋根張りの手伝いに行くことがよくある。
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4.耕盤破砕・耕うん(4月上旬〜中旬) |
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土が乾いたら、まずはトラクターにサブソイラ(別名:弾丸、2枚目)を装備し、地表から40〜50cmぐらいの深さまで土に突き刺して引っぱる。これにより耕盤(そこから下に水が染み込まなくなる土層)を破壊し、野菜作に向く「排水性」(=水はけ)の良い土層にする。⇒まぁ、現実はこれだけじゃ十分な効果は得られんのだが、気持ちの問題。
引き終わると荒れ地みたいな状態になる。排水性の改善はともかく、こうするとまだ湿っている部分の土も空気に触れるので、なんぼかでも乾燥を早めることができる。
このあと数日置いて、今度はトラクターにロータリー(1枚目)を装備し、地表から20cm前後ぐらいの深さまで耕うんする。ツメが高速で回転し、土の塊を細かく削ってくれる。一通り終わると、荒れ地は平らになる。
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5.土壌残留窒素の診断(耕うん後に) |
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最初の施肥時期や施肥量を決める参考資料とするべく、この段階での土壌中の残存窒素量を、専用の試験紙によって診断する。診断の手順は、
@サンプルとして、乾き過ぎでも湿りすぎでもない土を採取する。(1枚目、紙コップ内)
Aペットボトルに、100mlと150mlのラインを引く。
Bまず、100mlのラインまで水を入れる。
C続いて、水面が150mlに達するまで採取した土を加えていく。(2枚目)
Dボトルを1分ほど振る等して、水と土を混ぜる。
E混ぜたら、ろ過するか、しばらく静置するとかして、上澄み液に試験紙を浸す。
F約1分間、試験紙が変色するまで待つ。
G試験紙の色と容器に示された変色域を照らし合わせ、数値を読み取る。(3枚目)
※参考:六本木和夫・加藤俊博 2001.『野菜・花卉の養液土耕』農文協.
のような感じ。
なお、使用している試験紙は、Merckoquant®社の「NO3- Nitrate Test」というもの。他でも売ってるだろうから宣伝みたいになるが、理化学機器販売会社「テックジャム」で購入した。同サイトでは「半定量イオン試験紙 硝酸イオン」という商品名で扱われている。
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6.畝立て・穴あけ(4月中旬〜下旬) |
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苗は、ある程度の高さに土を盛り上げた「畝」(うね、通称:ベッド)に植える。土の通気性や排水性の条件が良い範囲に根を張らせるためである。耕うん後はその準備、「畝立て」(あるいはベッドメイキング)をする。
使用するのは、管理機(通称:はねあげ)という小型の機械(1枚目)。これを走らせ、文字通り土を跳ね上げると、ベッドができあがる(3枚目)。完了後、レーキ等で細かい整形をすることもある。
ベッドができあがったら、苗を植える穴を掘る。専用の道具(1枚目)もあり、巻尺を伸ばして一定の間隔で掘っていく。穴と穴の間隔(株間)は40cm前後だが、これは人により、栽培方法により異なる。
終わるとこんな感じ(3枚目)。この例では1ベッドに2列(条、とも言う)の苗が植えられるよう千鳥状に掘ってあるが、2005年以降は1ベッド1列(条)にしている。
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7.潅水チューブ設置・マルチ張り・トンネル準備(4月中旬〜下旬) |
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ハウスには屋根があるから、雨水は入らない。つまり、苗の水やり(潅水)は人為的に行う必要がある。しかし、家庭菜園とは扱う数が違う(苗は1000本以上)ので、1本ずつ手でやってたんじゃ間に合わない。そこで、潅水用のチューブを使う。ハードウェアとして作ってある送水配管にチューブを繋ぎ、ベッドの上に伸ばしていく(2枚目)。チューブには一定間隔で小さな穴が開いていて、送水ポンプから送られてきた水で圧力がかかると、穴から水が出るようになっている。
チューブを伸ばし終わったら、ベッド全体を覆うように薄いポリフィルム(通称:マルチ)を被せる(3枚目)。これをする主な理由は、土が乾き過ぎないようにするためと、土の温度を上げることで根の張りを良くするため。マルチにはいろんな種類(特に「色」)があるが、俺が使ってるのは「赤外線マルチ」というもので、メリットは特に土の温度上昇効果が高いこと。デメリットは、半透明なのでマルチの下には雑草が生えること。不透明のマルチ(黒とか)だと雑草はほとんど生えないが、日光が遮断される分、土の温度上昇効果が低い=生育も停滞しやすい。マルチを張り終わったら、先に掘った植え穴の真上部分にカッターで切り込みを入れて、すぐに植えられるようにしておく。
切り込みも入れ終わり、時間に余裕があれば、トンネル(後述)の骨を刺して準備しておく。時間的に間に合わない場合は、苗の植え付け時に手伝ってもらう。
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8.苗の植え付け(4月中旬〜下旬) |
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ここまできて、やっと苗を植え付けること(定植)ができる。苗は、定植の2ヶ月ぐらい前(種から苗まで成長させるのに要する期間)までに発注し、業者から購入する。
定植の直前には、植え穴に粒状の殺虫剤などを撒いておくこともある(1枚目)。殺虫成分が根っこから吸われて苗全体に浸透するタイプの農薬で、おおむね定植から1ヶ月前後は効果が持続する。
定植は、単に苗を植えるだけ(2枚目)なので特に難しいことでもない。が、数が数なので同じ組合の農家に声をかけて手伝ってもらう。お互い様なので、逆にこっちが呼ばれて手伝いに行くことも、この時期は多い。一通り終わるとこんな感じ(3枚目)になる。そしてまだ寒いこの時期は、夕方になったら霜よけのポリフィルム(通称:トンネル)を被せてやる。加温機があるハウスなら不要な措置だが、俺のハウスに加温機はないので絶対に必要。
ちなみに、気温1℃以下になると凍霜害の恐れが生じ、マイナス2℃以下になると枯れるらしい。
以下、初期の生育状況。左から、定植直後、1週後、2週後、3週後となっている。
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9.トンネル開閉(定植後〜5月上旬、強い霜の恐れがなくなる頃まで) |
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定植の翌日からしばらくは、トンネルの開閉が朝夕の日課となる。
前日の夕方に閉めたトンネルは、翌日の朝7:00前後、あるいはハウス内気温で15℃ぐらいになったら開けて(2枚目)、日光がよく当るようにしてやる。なお、密閉したハウスおよびトンネル内はあっさり「超高温」に達する。温度の危険ラインは、
@気温35℃以上・・・花に異常発生
A気温45℃以上・・・枯れる
らしい。ので、寝坊は厳禁である。でも、たまに隣のOさんあたりから電話で起こされたりする・・・
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10.養液土耕栽培での管理開始(定植後〜9月下旬ごろまでか?) |
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ここは細かいので、農家以外の人には次の引用文だけを紹介しておく。
俺がやっている「養液土耕栽培」ってのはつまり、
『作物の生育ステージに合わせ、作物が必要とする肥料、水を吸収可能な状態(液肥)で、リアルタイム栄養診断、土壌溶液診断を利用して過不足なく与える栽培方法』
※引用元:六本木和夫・加藤俊博 2001.『野菜・花卉の養液土耕』農文協.
である。有機栽培でも無農薬栽培でもない。あるいは、怪しげな「養液土耕『農法』」とかでもない。公的な試験研究機関などによって確立された(もしくは確立されつつある)、恐らくは日本における園芸作物の土耕栽培技術中、最先端に位置するであろう、まっとうな肥培管理「技術」・・・それが「養液土耕栽培」(別称:点滴潅水同時施肥栽培、Fertigation:ファーティゲーション、など)である。
養液土耕栽培を行うために必要なものは、50m近い長さのベッドでも均一に潅水可能な点滴チューブ(1枚目)、液肥混合ポンプ・制御盤・フィルターなどで構成される一連のシステム(2枚目)、苗の根元に挿して土壌の水分量を測定するpFメーター(3枚目)、そしてリアルタイム栄養診断に用いる硝酸イオン試験紙(4枚目)である。リアルタイム栄養診断については後述する。
一連のシステムを構成する主なものを紹介する。まず、10倍程度に希釈した高濃度の液肥を準備しておく「原液タンク」(1枚目)。目の細かい点滴チューブの穴が詰まらないように、用水をろ過する「サンドフィルター」(2枚目)。高濃度の液肥を用水に混入させ、点滴チューブから流れる養液を設定濃度まで希釈するよう動作する「液肥混入ポンプ」(3枚目)。そして、潅水量や養液濃度などを設定する制御盤本体(4枚目)。
養液土耕での潅水施肥は、少量ずつ毎日、一定量で行うのが基本(少量多潅水)。そんなことを手動で毎日やってたら大変だが、一連のシステムは「全自動」である。一度システムの設定を変更して稼動させれば、次に設定を変更するまで毎日、設定した時間に、設定した量の水と肥料が与えられる。これにより、『作物の生育ステージに合わせ、作物が必要とする肥料、水』を与えることができるというわけだ。で、上記の『 』内のうち、「作物」を「子供」、「生育ステージ」を「発育段階」、「肥料、水」を「食事」と変換して読みかえれば、これがいかに合理的な方法か容易に理解できることと思う。
以上のように、養液土耕システムは、農業のハードウェアとしてはかなりスバラシイものだが、ソフトウェア部分、すなわち設定値を定めるのはあくまでも「人」。設定次第で、良くも悪くも生育に多大な影響を及ぼす。で、俺の場合は週に1回と決めて苗の栄養診断(客観的情報)を行い、これに苗の「見た目」の生育状況(主観的情報)を加味し、次週の潅水量や養液濃度を検討している。検討する内容は、「1日に、苗1本当り、何mlの水と、何mgの窒素を与えるか」である。
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11.縦糸・横糸の準備(定植後、数日かけて) |
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定植後は、苗が生長してから支えるための吊り紐(縦糸)を準備する。ハウス横梁の上には、苗の植えてあるラインをたどるように誘引線(太い針金)が張ってある。苗の真上から垂れるような位置に、2mぐらいの長さに切ったジュート紐を結んでいく。その数はウン千本に及び、腕をずっと上に上げる体勢をとるため(1枚目)、そのうち肩がこってくる。縦糸が終わったら、苗の1mほど上になるようにベッドの端から端まで横糸を張り、紐の準備が終わる(2枚目)。ただ苗を吊って支えるだけなら縦糸のみでOKだが、後述する「横誘引」のために横糸も必要になる。
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12.芽かき(定植2〜3週後、以後は生長に応じてずっと) |
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たいていの野菜には、必ず側枝(通称:わき芽)が発生する。わき芽とは、茎と葉っぱの間から出てくる、新たに栄養成長していく部分のこと(1枚目)。基本的に、どの葉っぱの付け根にも発生する。放っておくと、これも大きく成長して花を咲かせて実をつけるわけだが、あんまし多くのわき芽を残しておくと、成長する部分が多くなるため苗の負担も大きくなり、結果的に良い商品果が生産できない。よって、農家として栽培する場合は、全てのわき芽を取り除く作業=「芽かき」が必要になる。
組合の多くの農家は、苗に生えるわき芽を全て除去する「1本立て」という栽培方法を取っているので、「苗1本には茎1本」となる。一方で俺は、普通の茎に加え、特に旺盛に成長する(第一花房直下の)わき芽を1本だけ残す「2本立て」をしている。すなわち、「苗1本に茎は2本」となる。こうすると、苗にかかる費用が半分で済む。経費削減。
実際に芽かきをする前(2枚目)と、芽かき終了後(3枚目)の苗の姿を紹介。2本立てなので、苗全体が「Y字型」になっている様子が分かる。種から発芽した段階からの茎を「主茎」と呼び、わき芽がすなわち「側枝」。
んで、最初の芽かきをする頃には、たいていの農家では受粉・着果率向上のため、ハウス内に「マルハナバチ」(4枚目)を飼う=買う。が、俺は自分で比較実験して「ハチの有無による収穫量の大きな違いはない」という結果を得ているので、以後は使用していない。文字通り「風まかせ」だが、問題なく着果・肥大する。
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番外編その1.「タダからお金」の挿し木(5月下旬〜6月上旬) |
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先に紹介した「芽かき」において、除去されたわき芽は単なるゴミだが、これを有効利用し、しかも多大なる「経済効果」をもたらす方法がある。それが「挿し木」である。生命力ってのはスンゴイもので、根っこのない状態のわき芽を土に挿し、一定の条件を保ってやると、そのうち根っこが生えてきて、普通の苗となんら変わりない状態に成長し、収穫できるまでになるのだ。原価はタダみたいなものから、2005年の実績からすると1本あたり¥1000ちょいの売上を出している。
んで、具体的方法は以下の通り。まず、わき芽の下部をカッター等でカットし、キレイな切り口にする(1枚目)。人間のキズと同じで、グチャグチャの擦りキズ状態よりも、癒合が早い。続いて、挿してから初期の蒸散をできる限り抑え、干からびるのを防ぐために、付け根の方から大き目の葉っぱをカットする(2枚目)。あんまり葉っぱを減らすと、根っこが出てから後の光合成効率が低下し、初期の生育が悪くなる。で、ここまで処理したわき芽=「挿し穂」を水に浸し、十分に水を吸わせる(3枚目)。当分は水を吸えない過酷な環境下に置かれるので、最後の晩餐といったところか。
その日の夕方、陽が傾いて涼しくなってきたら、あらかじめ準備しておいた挿し木用ベッドに、次々と挿し穂を挿していく。以下、左から順に、挿した当日、2週後、3週後、そして着色が始まった8週後、と紹介。挿してから根っこが出るまで大体1週間みればよく、そこまでに1割ぐらい(天候による)が干からびるので、欠けた分は追加してやる。
なお、直射日光の当る高温のハウス内にいきなり挿すという上記の方法は、かなり異常である。本来の挿し木は、育苗用のトレイに挿して涼しい日陰でしばらく管理し、発根させてから植える。その場合、以下のようになる。左から、トレイ内に挿した段階、1週間ちょっとしてトレイ下部に確認した根っこ、2週後に引っこ抜いてみた状態。特に3枚目は、しっかりと発根しているのが分かる。
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13.リアルタイム栄養診断の開始(最初の芽かき前後〜毎週1回) |
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たぶん、うちの組合でこれをやってるのは俺だけだろう。「リアルタイム栄養診断」とは、人間で例えるなら、定期的に行う肥満度チェックみたいなもんか。つまりは、今、苗がどのぐらい栄養を蓄えているのかを、科学的・客観的に判断するのだ。
方法としては、定期的(週1回)に、苗の一部採取し、その汁液に含まれる硝酸イオン濃度を測定することで、トマトの栄養状態を診断する。診断の結果、「栄養が多すぎる」となれば、次週からは与える肥料を減らし、逆ならば増やす。
こうして、その時その時の苗の生育状況に最適な量の肥料を与えることができ、適正な生育を保つこともでき、結果的に良い商品を作ることができる。また、やたらと肥料を与えすぎることも防止できるということは、すなわち、土壌や水系への過剰な硝酸態窒素流入による環境汚染の可能性も少ない。つまりそれが、100%化学肥料を使用(養液土耕で有機肥料は使わない)していても「安全」だと言える根拠である。めたらやったら「有機肥料なら安全」と信じる人もいるだろうが、その結果として作物体内に過剰な硝酸態窒素が残留していれば、それはそれで体に悪い(らしい)・・・作業の流れを紹介することがメインなので、この辺に関する考察は、「化学肥料について」でも参照していただきたい。
さて。トマトの栄養診断をする上で具体的に必要となるのは、まず第一に開花中の花房直下の葉っぱ先端部の葉柄(1枚目)。データに偏りが出ないよう、俺はハウス内の10地点からバラバラに採取している。そして乳鉢とメスシリンダー(2枚目)、実際に診断する硝酸イオン試験紙(3枚目)。
んで、サンプルの葉柄を(便宜的に)1mlと換算し、これを適宜(30倍とか50倍とか決めて)希釈するに足る量の水をメスシリンダーで量り、葉柄と共に乳鉢へ(1枚目)。続いて、葉柄を乳鉢内で磨り潰しながら、水と混ぜて汁液を希釈していく(2枚目)。最後に、できあがった希釈液に硝酸イオン試験紙を浸し、1分ぐらい待った後に変色の程度を確認。試験紙に記載の変色域と照らし合わせ、硝酸イオン濃度を確定する(3枚目)。もちろん、希釈しているのでその点を考慮し、50倍希釈したなら、実際の汁液の濃度は50倍ということになる。そうやって出てきた値を元に栄養状態を判断し、翌週の施肥量を決定の後、前述したシステムの設定を変更する。
長年の経験があれば、苗の「見た目」で適切な判断を下せるようにもなるわけだが、いかんせん俺はヒヨッコである。しかも、1つの経験を積むには、農業という産業の性質上、1年という時間を要する。とすると、後から始めた者は、どこまでいっても先輩との技術格差を埋められないということになる。が、「積み上げた経験」に必要な要素を数値化して見ることができれば、ヒヨッコの俺でもより早く技術向上することができると思っている。
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14.吊り上げ(定植3〜4週後、数日かけて) |
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ある程度大きくなった苗は、何の支えもなければ地面を這うように成長してしまう。まぁ、それが「自然なトマトの姿」なんだろうし、恐らくは良い果実もできそうな気がするが、這ってしまうと作業する上ですんげぇ厄介どころか何もできなくなるので、先に準備した縦糸を茎に結びつけ、写真のように倒れないようにしてやる。以後しばらくは、これに沿って上に上にと成長させる。
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15.農薬散布(状況により適宜) |
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4月に定植する俺の場合、その年最初の農薬散布(防除、あるいは消毒とも言う)は5月中旬ごろ、先述の吊り上げが終わった直後になることが多い。つまりは、その頃になると病気なり害虫なりが発生しはじめるわけだ。
散布に使うのは、動力噴霧器(略称:動噴)という機械(1枚目)で、ランドセルみたいに背負って使う。容量20Lほどの薬液タンクに薬液を入れ(2枚目)、エンジンポンプを回すとノズルから霧状になった薬液が噴出する(3枚目)。んで、ハウス内をくまなく歩き、まんべんなく農薬を散布する。
散布する農薬の量は、病害虫の発生程度、トマトの生育ステージ、あるいは使用する農薬によってある程度変化するが、俺の使っているハウス1棟(約200坪)当りでは、最も多い場合で200L程である。同じことだが、タタミ1枚の広さに、500mlのペットボトル1本分の水を吹きかけるぐらいの量である。
それを多いと感じるか少ないと感じるかは抜きにして、希釈倍率はもちろん、農薬ごとに指示されている「10a当りの散布量」は厳守しているので、現時点の基準では「安全」であることは間違いない。もちろん、200Lという量を散布すると「10a当りで指示された散布量」をオーバーするような場合は、適正量まで減らす。例えば、「10a当り250Lまで」とか指示されている場合、「200坪≒6.3a当りでは157.5Lまで」の範囲内で散布する。なお、1回当りの散布量はそんな具合だが、年間トータルの農薬使用回数は20回前後(状況により増減)と思ってもらえばいいだろう。
農薬を使うこと自体に疑問を感じる人へ一言。
「あなたは、ご自分の子供が病気になっても、医者に連れて行かないばかりか、薬も与えてあげないのですか?」
百姓にとって作物は、子供みたいなもんである。しかも、その子供が死に絶えた場合、文字通り「生きていけない」のである。
「農薬は、人間の病気に使う薬より危ない」などと安易に考えないでいただきたい。人間の病気に処方する薬と同様、農薬とて人の口に入る以上、ちゃんと公的機関で安全性に関する試験を受け、「安全」と保証された上で流通している。よって俺は、「使用方法さえ厳守すれば」、登録されている農薬は「全て例外なく安全」と信じている。まぁ、例の「構造計算書問題」みたいに、公的な証明書そのものが間違っているという場合も考えられなくもないが、そこまで疑い始めたら何を信じればよいのか・・・栄養診断の項と同様、農薬に関する俺の見解については「化学合成農薬について」でも参照してもらいたい。
なお、「安全」と一緒くたに扱われる「安心」という単語については、各個人の感覚・主観にまつわる話なので別問題である、というのが俺の意見である。「信じる者は救われる」の理屈で、公的機関が保証する農薬の安全性を心から信じることができる人なら、「安全」=「安心」となるはずだ。もしあなたが、「農薬を使っている」=「不安」と感じるなら、「信心」が足りないと思われるので、「悔い改める」ことをオススメする。そうすれば「不安」は解消され、「救われる」。
当サイトではサービスとして、Eメールによる「ザンゲ」(もちろん無料)も承っているので、お気軽にどうぞ(笑)。
・・・ほら、耳をすませば、神父様の声が聞こえてくるでしょう?
「大丈夫ですよ。『俺』はあなたを許します。あなたは救われます。」
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16.除草(5月下旬〜手が開いてて気が向いた時) |
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先述の吊り上げが終わると、次に紹介する横誘引まで少しヒマになる。ちょうどその時期には雑草が生えそろう頃なので、ハウス内外の除草を行う。雑草は、トマトに与えたい水や肥料を食ってしまうばかりか、放っておくと病気や害虫の巣窟にもなる。あと、俺は気にしないが、周りから「怠けている」と見られるのが嫌なんでマメに除草する人もいる。
ハウスの外側については、農家じゃなくても持ってる人も多いだろう草刈機(1枚目)で除草する(2枚目)。
また、ハウス内の通路にも雑草が生えるので、これも除草。通路については、間違ってトマトを切ってしまうと困るので、基本的に手で除草する。通路の除草前(3枚目)と除草後(4枚目)を紹介。
以上をやってもまだヒマな場合は、マルチの下に生える草(1枚目)も除草する。もちろん、手でやるしかない(2枚目)。
こうやって除草してもいずれまた生えてくるので、手が開いてて気が向いた時には適宜除草する。なお、ハウス外側と通路については、除草剤で対応することもある。
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17.横誘引(定植5〜6週後、以後は生長に応じてずっと) |
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定植から約1ヶ月半、だいたい5月下旬にもなると、苗の背丈は1mぐらいになる。ここまでは先述の縦糸によって支えられながら上に伸びてくるわけだが、これより上に伸ばすといずれ手が届かなくなる(最終的には5〜6mぐらいになる)ので、収穫をはじめとする作業に支障が出る。よって、先に準備した横糸に沿って、これ以後は常に横へ横へと伸びるように手を加えてやる。これを「(横)誘引」という。
使う道具は、ホッチキスのメーカーが作っている園芸用結束機(通称にして商品名:テープナー、1枚目)。茎の固定用テープをカットすると同時に、テープの端同士を針で繋ぐためにホッチキスと同じ機能を持っている。実際にはこんな具合で使い(2枚目)、茎が横糸に沿うように曲げて固定する(3枚目)。茎を曲げるのは最初の誘引の時のみで、以後は茎が伸びたら固定し、また伸びたら・・・を繰り返して、横に横に生長させていく。横糸の上では、隣同士の苗から伸びた茎が重なり合うことになる。
んで、もし誘引をまったくせず、加えて芽かきまでやらずに放ったらかした場合には、トマトは不規則に伸び放題となり、ハウス内はジャングルと化す(4枚目、2005年夏に連作障害が発生後に職場放棄した結果)・・・こんな状態になっても、「かき分ければ」収穫も農薬散布もなんとか可能だが、良い子のみんなにはオススメしない。
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18.収穫(定植7〜8週後、以後ずっと) |
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定植から約2ヶ月、6月中旬以降には、青かったトマトも赤く染まり始める(1枚目)。ある程度の数がまとまるまで待ち(2枚目)、やっとこさ初収穫となる。使う道具は、コンテナを運ぶためのハウスカー(3枚目、改造車)のみ。あとは、赤く熟した実を手で一つ一つもぎ取り、ひたすらコンテナに入れていく(4枚目、ミニトマトを作っていた頃)だけ。何も難しいことはない。ただ、作ってる俺がこんなことを言ったら身もフタもないが、正直、量が多くなる時期(7月中旬〜8月上旬)はメンドクサイ。
んで、とりあえずコンテナに収穫しただけのコンテナ(1枚目)から、出荷用の箱(2枚目、1箱3kg)に計量しながら移して、出荷先の業者を経由して、各店頭へと流れていくことになる。店頭で売られる時には200gずつとかのパックになってるわけだが、それは俺の仕事じゃない。つーか、忙しい時期は1日に200〜300kgとかを収穫する(最高記録は1日に600kg)わけで、んなことやってるヒマはない。しかも、収穫だけじゃなく先述の「芽かき」とか「誘引」とかもやる必要があるから、パートなしの俺1人で回してる状況では、3kg単位で箱詰め・出荷するだけでいっぱいいっぱいである。
収穫関連で、トマトの裂果(通称:実割れ)も紹介。トマトは湿気に弱く、梅雨時期や台風などで雨が降り続くと、表面の皮が裂けて売り物にならなくなる(3枚目、ミニトマト)。中玉ではあまり発生しないが、ミニトマトは特に弱い。また、収穫が追いつかなくて遅れたりしても発生する。
初収穫の時は、トマトの甘さ(糖度)を測定するようにしている。「糖度計」っていう器具(1枚目)があり、「甘さ」という主観的な感覚を、客観的に数値化することができる・・・いや、正確には「甘さ」って感覚を数値化してるんじゃなく、「含まれる糖分」を測定してるだけ。初収穫の時だけじゃなく、気が向いたときには以後も調べている。
比較のため、トマト以外のものを測定した値も含めて以下に示す。数値の大きい方が、より甘いってことになる。メロンとトマトは、だいたいの平均値である。
・リポビタンD・・・・・・・・・・18.5
・北海道産赤肉メロン・・・・13〜15前後(追分町の「アサヒメロン」)
・山形県産ミニトマト・・・・・・7.0〜9.5(もう作ってない、俺のミニトマト。品種:千果)
・山形県産中玉トマト・・・・・・6.5〜8.0(俺の中玉トマト。品種:カンパリ、旧ファン・ゴッホ)
・充実野菜(赤)・・・・・・・・・・・8.0
・午後の紅茶ストレート・・・・・・3.5
・ウーロン茶・・・・・・・・・・・・・・・1.0
中玉では使わないが、一応ミニトマトで使っていた選別機(1枚目)も紹介。上から見ると回転するローラーが付いていて、ちょっとずつ隙間が広くなっている(2枚目、手前ほど広い)。この隙間の幅より小さいものから順に落ちていく仕組み。ローラーの下にはサイズ別に仕切りがついていて、各仕切りの下にコンテナを置き、サイズ別に回収する(3枚目)。ポトポト落ちてくるところを撮影してみた。なお、並んでいるコンテナは右から順に、2S・S・M・L・2Lとなっている。
中玉の場合は機械を使わず、目測で「大きめ」「小さめ」みたいに選別する。
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番外編その2.「内職」と「沼」(収穫が忙しい時期) |
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収穫が忙しくなり始めると、同時に夜の「内職」も始まる。陽があるうちはハウス内で仕事をこなすが、夏場でもさすがに20:30以降は暗くて何もできない。そこで以後は、明かりのつく倉庫内で出荷用の段ボール箱作りをする。これが夏場恒例の「内職」である。
段ボールは業者から1000枚とかの単位で買う(1箱¥60ぐらい)わけだが、当然のことながら平らな状態で送られてくる(1枚目)。これをせっせと折り(2枚目、頭の青さは気にしない)、できあがる(3枚目)、と。遅い時だと、23:00頃までやっている時もある。
そして忙しい時期の恒例がもう一つ、ハウス内通路の「沼」。別に水のやりすぎではなく、雨が降り続くと「どこからか」浸水してくる(1枚目)。ハウス南端から北へ20〜30mほどがこういう状態になり、ハウスカーのタイヤにドロがまとわりつくわ(2枚目)、長靴にもくっつくわで(3枚目)、作業能率は落ちるしムダに疲れるし最悪である。長靴が重くて裸足でやったこともあった。もちろん、苗の生育にとってもいいわけがない。沼に加え、晴れた日のハウス内は35℃前後になるし、ほっといても汗ダク・・・
筋トレだのダイエットだのには最適の環境が整っております。1ヶ月もすれば軽く4〜5kg、人によっては10kg以上痩せることも可能でしょう。ご希望の方は、お気軽にご相談くださいませ。もちろん、当施設はどなたでも無料で何時間でもご利用いただけますが、より効果をあげるため、インストラクターの私としましては「収穫作業」もセットでオススメしております。ってか、使用上の唯一の条件です。
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番外編その3.「趣味の園芸」も収穫(8月上旬以降?) |
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ハウスの片隅に「趣味の園芸」として植えた、山形県産ゴーヤ(ニガウリ)を紹介。ツル性なので、ネットを張っておけば勝手にそれに沿って伸びてくれる。最初の頃はいちおう芽かきなんかもしてやるが、本業が忙しくなってきたら完全放置。
点滴チューブを根元まで伸ばし、トマトと同じだけの水と肥料をやってるんで旺盛に育つ(1枚目)。5月下旬に苗(ホームセンターで購入)を植えた場合、8月上旬には収穫できる(2枚目)。以後は次々と実をつけるが、自分で食いきれない&周りに配りきれんほどの数だと放置ってことになり、最後には黄色く熟して爆発する(3枚目)が、これはこれでキレイである。赤いのは種を覆うセリー状の膜。原色がきつくて南国野菜な感じは十分だが、花もすんげぇイイ匂いがする。そのためか、トマトにつく害虫の「アザミウマ」が、ゴーヤには特にウジャウジャ発生する。それでも、ほとんど匂いのないトマトには寄ってこないんで、「おとり」として有効かもしれないとか思っている。
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19.片付け(11月中旬?) |
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9月中旬には、苗の先端部にある生長点をカット(通称:芯止め)し、それ以上伸びないようにしてしまう。すると、その段階で残っていた最後の花が2ヵ月後ぐらいに熟して収穫されると、以後は実がなくなる。それが11月中旬ってことになり、ハウス内の片づけを始めることになる。
準備と違って単なる「破壊活動」なんで、別に気を使うことはない。苗の根っこを抜き(1・2枚目)、マルチをはがし(3枚目)、点滴チューブを取り出す(4枚目)。マルチは1年で使い捨てだが、チューブについては2年ぐらい再利用するので取っておく。
んで、草刈機を持ち出し、茎と葉っぱのみなって捨てられるだけのトマト苗(残渣:ざんさ、という)を20cmぐらいずつに短く伐採していく(1枚目)。全部終わるとこんな感じになって(2枚目)荒れた感じになるが、トラクターのロータリーで土と混ぜてしまえばキレイになる(3枚目)。ぶら下がって残ってる縦糸を回収し、潅水配管とかの水抜きしたりすれば、ハウス内部の片付けは以上。
なお、病気や害虫の再発を招くとして、一般に残渣はハウス外へ捨てられる。俺は、メンドクサイし外に捨ててもどうせ病気は出ると思ってるんで、こうやっている。ただし、2005年には土壌病害が発生したので、以後は根っこの部分のみ外に捨てることにしている。
内部が終わったら、最後に屋根をてっぺんまで巻き上げれば(4枚目)、ハウスに関する全ての片付けが完了。あとは細かい資材なんかを倉庫に片付ければ、翌年の準備が始まるまで農作業は一切なくなる。
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20.再び雪の中へ・・・(12月上旬〜2月下旬) |
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屋根を巻き上げたハウスにはやがて雪が積もり、しばし冬眠に入る。することのない俺は、バイトしたり技術情報を勉強したりして冬を過ごす。
そしてまた翌年も、除雪からスタート。
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