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2008年4月上旬の作業日誌
2008年4月10日  第2回弾丸引き・お見合いモドキ
 小雨
 午前中はFさんの定植手伝い。のち、クリスと雅美に「黒くて硬くて太くてちょっと曲がってる長い棒」を突っ込み、かき回した。そしてまた、土の色じゃない土が上がってくる、と。これはこれで、見てる分にはキレイなんだが・・・作土としては最悪。
 夜はGさんとAさんの仲介で、T家御令嬢のTと「お食事会」・・・仲介人がいるあたり「見合い」っぽいが、既に双方知ってるわけで。っても、ワラ運びだの手伝いしてる間は、2人で話すこともロクになかった(仕事に行ってんだから当然)から、じっくり話をするのは今日で2回目。
 そんな状態ではあるが、お互いに「まずは条件ありき」で相手を探しているのは分かりきっている(俺は「跡取りの娘」、向こうは「婿に来てくれる人」)。愛だの惚れただの相性が合うだのに優先して、厳然たる「第一条件」があるのだ。その上で、会うのは2回目。となれば、早々に実務的(?)な突っ込んだ話を出しても問題はあるまいと判断した。だいたい、「時間をかけてゆっくりとお互いを分かり合っていく」的な、ロマンに満ち満ちた展開ができるほど、俺は器用な男ではない。話しておくべきと思われることは、包み隠さず一通り話しきった。
 直球勝負的なこの方法だと、人によっては「引く」のを経験上知ってるが、それが俺なりの「誠意」なのである。まぁ、同じ失敗を何回もやってると、「この人は直球OKかどうか」ぐらいは分かるし、直球がダメな時点で俺とは合わない。ハラすわってるTなら問題ないと判断し、結果としてそれに応じて忌憚のない話・要望もしてくれたわけで、得るものは大きかった。そう、忌憚無く「タバコは、ね」の言葉も聞き出せたのであります。無論、すぐに応じられる話じゃないが、思ってることを言わずに黙ってるよりはよっぽどいい。そして、できない約束なら、安易に約束などしないほうが良い。「努力目標」ならアリだが。
 んで、一つ究極の提案も「選択肢の一つ」として提示しておいた。婿取り話は色々あったが、この話を出すまでに至ったのは初である。すなわち、
 「(今年は定植も決まってるからムリだが)例えば来年1年間、T家に住み込みで働かせてもらい、それを見て合うか合わないか判断してもらっても構わない。寝場所とメシさえ出してくれれば、給料とかは要らない。」
 と。要は、「婿に行く前に、ご家族共々同棲させてくれ」ってことだ。無論、婿に行く側からこんなことを言い出すなど、不躾であるのは承知だ。だが、過去に農家の住み込みバイトをしてきた身としては、その家のやり方を体で学び、合うか合わないか判断するには、これが一番だと思っている。ただ「通い」で仕事を手伝いに行くのとでは、見えるものに雲泥の差があるのだ・・・家族がどう思うかは別にして、T個人としては、それも確かにアリだと納得してくれた。
 ともあれ、双方共に忙しい時期に入るので、時間のあるときに「行ったり来たり(つーか俺が行くのがほとんどだろうが)」してみようっつーことになった。無論それは、「二人で会う」ためではない。極めて実務的に、「仕事が合うか合わないか」を見るためである。差し当たり来週は稲の種まきがあるらしいが、こっちも準備があるから丸1日はムリ。

2008年4月9日  施肥設計・防除計画完成
 曇
 できた。っても、計画はあくまでも計画。その通りにならないのが、農業の良いところであり悪いところであり。「先が見えない」。大いに結構。例えそれが「良い結果」であったとしても、先が決まりきっていることほど、つまんねーことはない。

2008年4月8日
 雨
 肥料・農薬オタク活動にいそしむ。施肥設計は大体できたが、防除計画は例年通り悩みまくり。
 施肥設計については「使う肥料」が決まってるから、時期と量だけ考えればいい。一方で農薬については、そもそも選択肢が多いし、混用まで考えれば選択肢はさらに増える。しかも悪いことに、「たくさんの選択肢の中からベストな組み合わせを見出す」ことについて、メンドクサイ以上に楽しんでいる(だからオタク)。感覚としては、「色んな服のコーディネートを考え、悩みつつも楽しむ女」に近い部分もあるだろう。ただし、彼女らのごとく「他人の意見・同意」は求めないが。
 ともあれそんなだから、いつまでたっても「俺の防除暦」みたいな基本形は完成することなく、毎年「あえて」白紙状態から組むことになる。でも、やっぱりそれが楽しいのだ。
 で、今期の防除計画の検討に当たっては、基本方針を2つ設定した。
@殺虫剤・殺菌剤とも、種類をある程度絞り込む。
A定植時の粒剤とアルバリンを除き、ネオニコチノイド剤は使用しない。
B抵抗性を考慮し、周辺でよく使われている薬は極力使用しない。
 と。明日にはできるだろう。 

2008年4月7日  第1回弾丸引き
 晴
 両サイドは、ナンボ待ったって乾かないのは分かりきっている。つーことで一発引いた。おなじみのグライは、これまたおなじみの腐敗臭を放出する。土のニオイがしない土・・・何にせよ、とりあえずスイッチは入った。肥料・農薬オタク活動を開始した。

2008年4月6日
 晴
 定植予定日を19日に延期したんで、今日で残り2週間を切った。ぼちぼち弾丸でも引いてやりたいところ。明日、様子見て入れそうなら決行する。

2008年4月5日
 曇晴
 特定保健用食品の「ヘルシア緑茶」に、グリホサート混入とかあったらしい。ラウンドアップ飲むようなもんであり、体に変調をきたすのは当然だろう。しかし皮肉なもんだ。いわゆる「トクホ」を購入する人ってことは、(たまたま買ったんじゃなけりゃ)それなりに「健康」ってものを意識してるんだと思われる。っても、俺が問題だと思うのは、食い物を「良いもの・悪いもの」と分けたがる、その態度や思考である。そーやって「良い食品」を意識して摂取することによって出てくる結果は、「偏った食生活」なんじゃないか?

2008年4月4日
 曇晴
 昼過ぎまでくたばり、夕方に水溜りの排水のみ。農研でSNSとかやってみんべとかの話が上がり、とりあえず作って試行錯誤。登録がうまくいかなかったり、キャリアの違いとかでよく分からん不具合がある・・・。

2008年4月3日
 雨
 どれみふぁそーらふぁみっれっどぉー
 そーふぁみっそっふぁっみっれっ
 そーふぁみっそっふぁっみっれっ
 どれみふぁそーらふぁみっれっどぉー
 アメリカ兵が逮捕される。
 人の曰く、
 「アメリカの基地があるから、こんな事件が起きる」
 「アメリカ人がいなければ、こんなことにはならなかった」
 感情的には、非常に理解しやすい反応だろう。
 しかし、同じ人でも、なぜかこうは思わないのではないか。
 すなわち、
 「税金なんかがあるから、税金の無駄遣いが起きる」
 「税金なんかなければ、こんなことにはならなかった」
 「年金なんかがあるから、年金問題が起きる」
 「年金なんかなければ、こんなことにはならなかった」
 「政治なんかがあるから、政治の腐敗とかが起きる」
 「政治なんかなければ、こんなことにはならなかった」
 なんでだろ?まぁ、俺はそう思う部分もあるが。
 完璧な警備ロボットに、「A氏が絶対に危害を受けないよう警備せよ」と命令を与えたら、結果としてそのロボットはA氏を殺してしまった(A氏が死んでしまえば、A氏は危害を加えられることがない)、みたいな。
 同じ理屈で、
 残留農薬とかの問題が起きるなら、農薬・農業なんかないほうがいい。
 食品偽装なんか起きるなら、食品関連企業なんかないほうがいい。
 市役所の職員が、酒酔い運転で人を殺すなら、市役所はないほうがいい。
 医者が医療ミスを起こして患者を殺すなら、医者なんかいないほうがいい。
 冤罪とかが起きるなら、法律だの司法だのはないほうがいい。
 教師が生徒にストーカー行為をするなら、教師だの学校だのはないほうがいい。
 子供が親を殺すなら、子供なんかいないほうがいい。
 親が子供を殺すなら、親なんかいないほうがいい。
 ・・・となり、突き詰めていくと、こうなる。
 すなわち、
 「自分以外の誰かが何か問題を起こすなら、他者なんて全員いないほうがいい」、と。
 違うだろ、と。

2008年4月2日  狭い世界
 曇
 ムコ情報があるとのことで、情報保持者のAさんを連れてGさんが来た。だが、話を聞いてみたら、それってのは長井のTさんところであった。そう、ご両親とのご対面初日にして「ムコに行きたいんです」の最終兵器をかました、あのTさんである・・・ともあれ、最低限の条件=「牛・米はもちろんやるが、施設野菜もやりたい」を改めて伝えた上で、話は進めてもらえることになった。
 まったく、世界はなんと狭いことか。あるいは、こーいうことか。すなわち、「いくらでもあるベシタ」とか言われているムコの需要先だが、実は言うほど多くない、と。本人と会わずに情報だけで終わったのも含めると、ムコ話はかれこれ両手で数えられなくなってきたが、話がダブったのは初。そして「売り込み」は、同じ場所で6年もやってきた。つーことは、ぼちぼち「俺の周辺における主なムコ話」は「ネタ切れ」に近づいてるのかもしれない。そもそも、過疎化・高齢化が進んでる当地域において、単純に「地元に残ってる若い奴」ってだけで限られてくる。それに加え、「農家で」「跡取り娘で」「農業をするつもりで(この条件は、俺的にはどーでもいい)」「ムコ取り適齢期(?)で」って条件を絞ってくると、だいたいメンツが知れてくるのは当然っちゃ当然だろう。まぁ、俺の人脈が広がればまだ出てくると思われるが、必要以上に人脈を広げるつもりもない。メンドクサイのは嫌いな俺にとって、人付き合いなど「必要最低限」が基本である。
 そう言いながら、既存農家という「濃い人付き合い」を必要とされることの多い所へムコに行こうと画策する、この矛盾。そこは、俺が農業を続けるための「(安価にして安全な)手段」であり、「目的」ではないってことで納得している。本気で農業をするための「初期投資費用」の支払いとして、カネではなく「自分自身」による物納を考えているだけである。つまり、「ムコ入り(による農業継続)願望」は間違いなくあるが、「結婚願望」ってものは、今のところ全くないのである。
 よって、俺にとってベストなムコ入りの形態を考えると、内縁の妻ならぬ「内縁の夫」みたいなのが一番だろうと妄想している。無論、ムコ入りは一種の「財産目当て」である。だが、農地・農機について、(俺が生きてる間における)実質的な管理・使用・営業権さえあれば、別にそれを「法的に俺の名義で相続・所有したい」とかは思わない。つまり、「ハードウェアの所有者は(内縁の妻たる)実の娘で、俺はそれを無料で借りて管理・営農してる小作人&生活を共にする内縁の夫」みたいな形態である・・・まぁ何にせよ、農家のムコに入るにあたり「内縁の夫」など、現実的には受け入れられんことなど承知しているが。

2008年4月1日  土壌診断
 雨やや風
 午後出動で屋根の見張りがてら、ハウス内の石拾い。収穫コンテナ2杯分。ロータリかました後じゃないと実態に合わない気もしたが、ついでに土壌診断もしてみた。pHは、10地点の平均で6.93と問題なし。土のサンプルは持ち帰り、生土容積法⇒RQフレックスで診断したところ、39ppmと出た。
 生土容積法で測定したppm値を乾土重量法でのmg値に換算する方程式は複数あるが、俺は「y=0.054x+1.278」ってのを使っている。よって土壌100g中の硝酸態N含量は、3.384mg/100gと推定される=ほぼ適正域。ロータリかましたら下層の土も混じるから、もーちょい低くなるかもしれん。石灰窒素で24kg相当のNを投入したわけだが、前作後の残存量が少なかったのか、危惧したほどの量にはならなかった・・・が、石灰窒素はアンモニア態Nを経て硝酸態Nになる。今回は硝酸態Nだけの診断だから、まだ安心はできない。I社の土壌診断結果が来たら、また考えよう。
 夜は農研三役会。30周年記念で講演会してみんべか?という流れになってきた。講演費用には、農家の必殺技「ホジョキン」を使える公算が大きいらしい・・・候補として、迷わず「高木美保」を挙げた。
 ここで一つ、野望を暴露しよう。
 「高木美保の婿になって、那須の畑で百姓するのもアリ。」
 ただし、有機無農薬はいただけない。
 また、問題はそれだけに留まらない。
 なぜなら高木美保は、面食いである。
 ダメですな。  


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