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2008年1月下旬の作業日誌
2007年1月31日
 雪
 午前中は農業経営コンサルの話を聞きに普及所へ。超零細個人経営農業経営体の過去3年分のデータで何が見えるのか、正直なところ疑問ではあった。だが、経営が大きかろうが小さかろうがベースになる考え方は共通らしい。税務申告の損益・貸借だけじゃなく「自分の決算書」を作ることで見えてくるものがあるってことを知り、色々と勉強させてもらった。アドバイスの一つにもあったが、今年からは「労働時間」を記録してみようと思う。何せ事業主には「労働基準法」なんかカンケーネーから、やるべき時は有無を言わさず動かねばイカンわけで、今までは労働時間なんか気にすることもなかった。だが、時間の要素が入ってくると経営分析の幅が広がって色々と見えてくる&判断基準も増えるってことを学んだ。
 午後は毒劇の自作テキストの細かい追記・修正を終えたんで、過去問から薬物の性質の箇所のみやってみた。現状で大体OKなのは、現場の知識が使える薬物の使途選択(殺虫、殺菌、除草、土壌くん蒸、殺鼠)ぐらい。中毒症状および解毒剤、色や臭い等の性状からの該当薬物選択、貯蔵法、漏洩時の対処法、廃棄法、含有率による毒⇔劇⇔普の区別、鑑別法と、その他に関しては全くダメ・・・と、残念な結果になったが、これからである。また、入手した各県別の出題傾向っていうか難易度も実感。特に佐賀県は難しい印象。山形の出題傾向が知りたい。つーか、山形は例年8月下旬に試験やってる=まだ収穫が忙しい。岩手は11月あたりで試験するみたいなんで、山形で受験が難しいならそっちも考えている。
 しっかし、なんで冬の大根味噌汁はこんなにウマイのか。

2008年1月30日  有機『リン酸』って言うな
 雪
 中国製の冷凍ギョーザから、有機リン系農薬が検出されたとかのニュースが流れている。まぁたこれで、農薬使う農業への風当たりが強くなるんだろう。ったく、やんだくなるハ。絶対的にヤバイ原体を除いて言えば、端的・究極的には「摂取量」の問題であると、何で分からんのか?日本人の心の味?の代表である「しょうゆ」だって、一気に大量に飲めば死ねる=使い方によっては、しょうゆも危険な物質に変わる。農薬とて理屈はそれと一緒である。
 で、夕方のニュースで安藤さんは「有機『リン酸』系農薬」って言い方を繰り返した・・・やめて。そんな言い方したら、肥料で使う「リン酸」まで仲間みたいに聞こえるじゃないのさ。勘違いした奴が言い出すぞ。「無農薬ってだけじゃ危険です!より安全な『無リン酸』の農産物を食べましょう!」とか。無農薬でも同じだが、てめーで作ってみろっつーの。
 思うんだが、生産者は常に「お客様のニーズ」に応えねばならんのか?まぁ、そうすることが「お客様のためであり、結果的に自社の利益にも繋がる」っていう発想は理解しやすい。だが、後半を除いて言えば、本当にお客様のためを思うなら、大事なお客様に対して「間違いのない情報を提供する」こと、あるいはお客様が『思い違い・勘違い』などをなさっているのであれば、それを改める向きに持っていくのもまた、生産者の為すべきことではないか?そして、そうすることが「お客様のためであり、結果的に自社の利益にも繋がる」と、俺は思っている。
 これは別に難しいことではない。単に、白いものを白いと、黒いものを黒いと言えばいい。ただ、それだけのことである。なんでわざわざ白を黒と言ったり、黒を白と言ったりするのか。

2008年1月29日
 曇
 一部は調べがつかなかったが、大体の物質について記載した自作テキストをまとめ終わった。普段は見ることもないMSDS情報を検索⇒必要箇所をピックアップ⇒コピペ&可能な限りコンパクトに編集。目がシパシパするが、農薬オタク的には満足。

2008年1月28日
 曇
 ひたすらダルい。ダルイなりにも毒劇物のお勉強。各成分と農薬製品名の対応、殺虫・殺菌・除草・殺鼠などの区分、色や臭い等どんな性状なのかまではいい。が、その対人毒性、解毒法、貯蔵法、廃棄法なんてのは、農薬を使うにあたって常日頃から気にする点ではない=あんまし興味がない。っても知らないと試験に対応できないから、がんばって覚えますよ。

2008年1月27日
 茨城 晴
 土日で観光客で混んでそうでイヤだったが、久々に登りたくなったんで、帰りがてら筑波山に寄った。1枚目を撮るために車を止めたその近辺は、学生時代に田んぼバイトしてた地区の一つである。記憶は定かじゃないが、たぶんこの目の前の田んぼもその内の一つのはず。麦踏みしたり草刈りしたり除草剤まいたりトラクタで耕うんしたり収穫手伝ったり親方に怒られたり、まぁ色々と鍛えられた土地である。2枚目は筑波山神社。縁結びの神様らしいが、まぁ俺には「縁がない」。
 山形までの所要時間を考えると、歩いて登るにはムリがある。甘えてケーブルカーの世話になり、女体・男体の2ピークまで。関東だってのに、標高800m近い山頂付近はバッチリ積雪していた。無論、「山形の基準」で言うと積雪のうちに入らないが。
 以下はいずれも女体山頂より、左の2枚が南寄り、右の2枚が東寄りの景観。東寄りの果てには霞ヶ浦が写ってるが、「霞んでる」。学生の時に山頂から初日の出を見たこともあるが、オレンジに染まる霞ヶ浦ってのもキレイである。空気が澄んでれば富士山も見える。
 13時過ぎに山を降り、あとはぶっ通しで山形まで。会津まではだいぶ溶けてマシになっていた。エージングも進んだか、硬くて耳に痛い感じだった音に「なめらかさ」が感じられるようになってきた。

2008年1月26日
 茨城 晴
 新年会のため茨城まで。例によりエージング兼ねてガンガン鳴らしつつ。早朝の除雪直後=スケートリンク状態になってる大峠超えほど恐ろしいものはないと実感。白河あたりまでずーっと積雪路でノロタラ車が多く、通常6時間程度で到着するのに、今回は7時間ぐらい食った。
 飲みの最後まで残ったHとJと俺の3人で、今にして思うと「なぜにそのメンツでそんな話なのか」というネタになったが、僕たちもオトナになってしまいつつあるんだねと、勝手に納得した。何だかんだで毎年1回ぐらいは茨城で集まってる気がするが、年々「学生率」が下がり、さらに既婚者・子持ちまで出てくると、同じメンツで集まっても「空気」っていうかどっかが変化してくる。しかし、平気で狭いアパートに集まって「部屋飲み」できるあたりは、この集団の専売特許かもしれん。学生なら分かるが、みんな社会人だってのに「じゃぁ、どこの店で飲む?」みたいな話が出てこないし、俺自身も違和感を感じない。改めて考えるとそれ自体がオモシロイ現象であるが、「わざわざ狭いところに密集して飲む」という状況のアホさ加減そのものを、どっかでオモシロがってるアホな部分は変わってないのかもしれん・・・アホであることとは、すなわち楽しいことである。

2008年1月25日  翻訳
 雪
 写経は、ムリだった。「覚えようとしている自分」に納得するだけならそれで十分だが、実際問題として全く入ってこない。何回も繰り返せば「いずれは」入ってくるんだろうが、それには情報量があまりに多すぎる。無心を保ち、神仏に近づくってのは簡単じゃない・・・方法を変えることにした。
 3種に分かれている毒劇物の資格。全てを扱える「一般」、農業用品目限定の「農業」、一部の品目限定の「特定」。で、どの区分にも対応できるように、テキストは「一般」向けでまとめられている。一方で俺は「農業用」で試験を受けるつもりなわけで、テキストに沿って覚えたら相当程度にムダが出る。ここはテキスト無視で、該当箇所を自分でまとめることにした。
 手をつけるにあたって一番の問題は、やっぱし「ジエチルー4−うんたらかんたら」っていう長ったらしい名称である。で、一部には「別名:ナントカ」みたいに短い名前がある。しかし、法規上でそれが記載されてるのはごく一部。ほとんどの物質は、長ったらしいまんまダラダラ書かれている。
 だが、農業用品目の物質一覧として記載されてるってことは、どれも基本的には農薬原体に使われてるはず=農薬のラベルに書くような「短い原体名」があるはずなのだ。で、ちょっと調べたら出てきますよこれが。ほとんどの物質について、「別名=農薬原体名」を確認できた。こうなればこっちのもん。知ってる名前が出てくると「お前って、こんな複雑な名前だったんか」とか驚いてみたり。ビアラホス、アセタミプリド、ピリダベン、ホスチアゼート、ビフェントリン・・・聞くだけで製品名が出てきますよ。ここまでくれば「百姓の言葉」に翻訳できたようなもん。「ジエチルうんたらヒドロキシかんたらホスホネイト」みたいにわけの分からんかった存在が「農薬」になり、感覚として一気に近づいた。
 んで、一通りの翻訳が終わって気が付いた。これを勉強したところで身に付く知識ってのは、農業用品目全般ってよりは相当程度「有機リン系殺虫剤」に偏ったものになる気がする。殺菌剤なんかほとんどないし、既に失効扱いになってるものも目立つ。極めつけは、新しい薬がほとんど出てこないってこと。まぁ、農薬っても今や「普通物」が圧倒的に多くなってるから、新たに毒劇物扱いの登録になるのは少ない。だから、必然的に有機リン剤が主流だった時代の登録状況で止まってるような感じになって、大きな変化がないんだろうと思われる。
 何にせよ、農薬オタクとして知識をさらに深めるって点で、思ったよりは意味のある試験勉強になりそうな気がしてきた。なお、知らない原体名から製品名を逆引きするには、ネット検索と合わせて、独立時に買った本
 岩崎力夫 2002.『ピシャッと効かせる農薬選び便利帳』農文協.
 も、かなり役に立った。初版が1995年と古いせいか、有機リン系の解説が多く、試験範囲といい具合に対応している。殺虫剤については、この本に載ってるよりも新しい農薬を使うことが多いが、殺菌剤(特に予防剤の考え方)については、基礎知識として十分に活用できる。新しく出た似たような本も買ったが、そっちは情報が新しくなってるものの、農薬をどーいう観点で選び、使うか?っていう基礎の充実度は、古くともこっちのが上のように思う。

2008年1月24日  写経
 雪
 毒劇物の現物が手元にない、アナログ情報化するのもメンドクサイ。それでも覚えるには「書く」しかない。キーを「打つ」のではダメ。すると、やることは「写経」と同じになる。テキストを見て、ひたすら書き写す・・・写経という「毒物」が持つ「慢性毒性」に、あえて侵される方向に持っていく。するともはや、個別の物質がどーのこーのじゃなく、「毒劇物全体」という一つのものとして認識できるようになる。お経じゃないが、イメージとしてはこんなだ。
 いまはむかしたけとりのおきなというものありけりのやまにまじりてたけをとりつつよろづのことにつかいけりなおばさぬきのみやつことなむいひけるそのたけのなかにもとひかるたけなんひとすじありけるあやしがりてよりてみるにつつのなかひかりたりそれをみればさんずんばかりなるひといとうつくしゅうていたり
 みたいに。それぞれ個別の意味を考えてはいけない。「なんで?」を考えるのは人間の特徴だが、神仏に近づくためには「なんで?」を捨て去り、無心にならねばならない。神仏に「理由」はない。ただ「そうあるのみ」。
 つまり宗教に没頭するとは、そーいうことである。「なんで?」と自発的に考えることを、放棄することと同義である。

2008年1月23日
 曇
 毒劇物試験勉強のメインディッシュに手を付け始めた。ってか、まずは「どーやって食べるか」を考えた。この資格を取ったところで、実用なんか全く考えてない「単なる試験対策」である。だから、テキストに出てくる物質に絞り込んで覚えるにせよ、それにしたって軽く100は超える。
 法令とか化学式とか、多少なりとも「流れ」がある中での情報(=アナログ情報)なら覚えやすいから、そこそこの量があっても何とかなる。だが、個別の物質特性になると、まさに「相互に全く脈絡のない単なる羅列」(=デジタル情報)である。どっからどーやって手をつけるべきか、全くもって見当が付かない。こーいう「何の流れも伴わない、個別独立の単なる羅列情報」を覚える経験ってのは、免許取るときの「各道路標識の意味」ぐらいしか記憶がない。っても、教習本の中での標識は独立情報だとしても、実際に運転しながらの教習になれば「流れ」に入ってきて「アナログ化」するから、ほっといても覚えるもんである。そーいう「流れ」がない中での記憶・・・ムリヤリ、各物質それぞれの「色」とか「臭い」とか「火がつきやすい」とかの特性を、擬人的に「性格」として当てはめ、各物質を「登場人物」とした創作物語でも作れば覚えやすいに違いない。一つ作ってみた。
 「芳香族のフェノール姫は色白で、ちょっと臭いのある女の子。口癖は『アタシに触るとヤケドするよ』。そんな彼女を狙っていたのは、窒素族の硝酸王子。彼は『いろんなものを侵しまくり』のチャラ男です。そんな二人でしたが、めでたく結婚して、『黄疸』のある赤ちゃんが出来ました。名前はピクリンちゃん。お母さん似で、小さいころから口癖もお母さんと一緒です。また、ピクリンちゃんは金属が嫌いで、金属に触ると『爆発的』に泣き出します。」
 ほーら覚えやすい。全部書き上げれば、単なる羅列より覚えやすくなるのは間違いない。しかし・・・すげーメンドクサイ。こればっかりは、チマチマやるしかあるまいと覚悟を決めた。
 一部は基礎化学の勉強でも出てきた&農薬にも使われてるから「名前だけは」知ってるものの、延々と羅列されている物質のほとんどは、全く知らないし聞いたこともない。昨日ので言えば「O―エチル―O―(二―イソプロポキシカルボニルフエニル)―N―イソプロピルチオホスホルアミド」とか・・・だが、基礎化学を先にやって正解だった。「化合物命名法」ってのの基礎をかじったことで、これ全体を一つの単語としてではなく、とりあえず「どこで切って考えるべきか」だけは、なんとなく分かるようになった。すなわち、O/エチル/O/2/イソ/プロポキシ/カルボニル/フェニル/N/イソ/プロピル/チオ/ホスホル/アミド、みたいな。
 今までは例えば、英語で言うなら「IHAVEAPENIHAVEALARGEPEN」という風に、一つの単語にしか見えていなかったということだ。それがちゃんと「I HAVE A PEN. I HAVE A LARGE PEN.」っていう、別々の単語の集まりであると判別できるようになった・・・なんつーか「立った!!クララが立ったのよ!!」に類する感動さえ覚える。農薬の原体にも長ったらしいのは多々あるが、今までは「全部を一つの単語として」見るしかなかったわけで、それに比べればだいぶ見え方が変わって、覚えやすくなった。

2008年1月22日  不可解な法規
 曇
 法規・基礎化学とも全体をさらっと通しつつ、弱点箇所の復習にいそしんだ。そして特に化学の方に言えることだが、反応式とかを覚えるにあたっての致命的な困難があることに、今さら気が付いた。実際に使ってる農薬なら、単に「農薬便覧」みたいのを眺めるよりは、品名・原体・適用なんかも覚えやすい。だが、この基礎化学においては、実際に試薬を使ったりして「体で覚える」ということができない。もちろん教科書には、「その化合物はこんなニオイがして、あれと反応するとこんな色の沈殿を生じる」とかは、見ればちゃんと書いてある。しかし、それらの知識を現物ナシに、単なる文字情報だけで覚えねばならない・・・改めて気が付いてゾっとした。
 一方で法規も、細かいところまで確認したら、国ってのは恐ろしいムダをやっていることを思い知らされた。まず、「毒劇物関連法規」としては
 @毒物及び劇物取締法(メイン。他の3つは勉強してない。)
 A毒物及び劇物指定令
 B毒物及び劇物取締法施行令
 C毒物及び劇物取締法施行細則
 という、タイトルだけじゃ違いがよく分からない&何で1つの法令としてまとめないのか理解に苦しむ状況になっている。
 で。例えば、@の「取締法」第11条第4項にはこうある。(太字は俺による。)
 『毒物劇物営業者及び特定毒物研究者は、毒物または厚生労働省令で定める劇物については、その容器として、飲食物の容器として通常使用されるものを使用してはならない。』
 じゃあその厚生労働省令で定められた劇物って何?となる。この条文をそのまま読めば、逆に「厚生労働省令で特に定められていない劇物」なら、飲食物の容器に入れてもOKということになる。だから、「こう言ってるのであれば、飲食物の容器に入れても法律上問題ない劇物が、特にいくつか指定されているんだろう」と思うのが普通だろう。
 ところが。厚生労働省令を見るまでもなく、Cの「施行細則」には答が載っている。たまたま同じ第11条の4だが、そこにはこうある。
 『法第十一条第4項に規定する劇物は、すべての劇物とする。』
 ・・・は?何をたわけたことをのたまわれておじゃるのでごわすか?だったら、「厚生労働省令で定める劇物」とか断り書きしなくても、最初っから「すべての劇物」って書いておけば済むことでないの?しかもこれは「施行細則」であって「厚生労働省令」ではないから、もしかしたらそっちには別のことが書いてあるかもしれない・・・もし違ってたら、どっちを守ったらいいの?いや、一緒のことが書いてあったとしても、わざわざ参照が難しくなるように分ける理由は何?
 とまぁ、言い出したらキリがないわけだが、ここ一箇所だけではない。すごいのはより煩雑な複数条文の参照になってたりする。例えば@の「取締法」第22条第5項は、こう言っている。
 『第十一条、第十二条第1項及び第3項、第十六条の二並びに第十七条第2項から第5項までの規定は・・・(中略)・・・厚生労働省令で定める毒物または劇物を業務上取り扱うものについて準用する。』
 もう、最初の複数条文指定の段階で何を言ってるんだかゴッチャになるわけだが、確認すると第11条は毒劇物の取扱について、第12条は毒劇物の表示について、第16条は毒劇物の運搬について、第17条は行政による立入検査について、それぞれ述べられた条文である。で、第22条の全体としては何を言ってるかってーと、
 『以上の個別に挙げた条文の取り締まり対象は「何らかの登録が必要となる毒劇物の営業者・研究者・業務上取扱者だけ」に限られるように解釈できるかもしれませんが、』
 『法律上、何らかの登録が義務とされない者であっても、「厚生労働省令で定める毒物劇物を扱う者」であれば、同じく適用します。』
 ということである。これも同じで、「ならば、特に定められていない毒物劇物を扱うなら、この条文は適用されない」という場合があるように読める。だからやっぱし、「特にいくつか指定されているんだろう」と思う。
 そしてまた同じことが発生する。Cの「施行細則」第18条の2は、こう言う。
 『法第二十二条第5項に規定する厚生労働省令で定める毒物及び劇物とは、すべての毒物及び劇物とする。』
 ・・・アホすぎる。開いた口がふさがらないとはこのことか。だったら最初っから第22条には「すべての」って書いておけば済むでしょ。もう一つ言えば、法律の取締り対象として、最初の段階で3つに絞らず「それら以外も」入れておけば、そもそも第22条自体がほとんど不要となるのは自明だ。
 せっかくだからもう一個グチるぞ。Aの「指定令」。こいつは、個別の原体を含有する製剤それぞれについて毒物劇物の指定をしているわけだが、例えば第1条の1の5にはこうある。
 『O―エチル―O―(二―イソプロポキシカルボニルフエニル)―N―イソプロピルチオホスホルアミド(別名イソフエンホス)及びこれを含有する製剤。ただ し、O―エチル―O―(二―イソプロポキシカルボニルフエニル)―N―イソプロピルチオホスホルアミド五%以下を含有するものを除く。』
 めんどくせーから成分Aとするが、言ってるのは「成分Aを含有する製剤は毒物に指定します。ただし、成分Aの含有率5%以下のものは除きます。」って、単にそれだけのことである。なのに、こんな長ったらしい名称をご丁寧に2回も書くから、ムダに紙面を割いて分かりにくくなる。「こそあど言葉」って習ったでしょ?「ただし、その含有率が・・・」っていう書き方をすれば、同じことを2回も書く必要なくなるでしょ?これが「ゆとり教育」なのか?まぁ何にせよ、残念ながらずっと同じ調子で、ざっと見て200近い化合物の名前が羅列され、含有率の断り書きが必要な場合、全てご丁寧に同じ名称を繰り返して記載されている。
 いやね。法律作ったはいいけど、後から「追加の断り書き」が必要になる状況が多々あるだろうことは認める。でも、その都度に他の条文を増やすんじゃなく、表記の修正とか重複箇所の統廃合とかでコンパクトにしていくっていう発想はないんだろうか?「書いておけばそれで法律なんだから、とにかく書いておけば取り締まる際の根拠になるでしょ。」「読みやすさなんか追求したって意味ないでしょ。本にして儲けようってわけじゃないんだし。」っていう意図が見えるようである。
 ったく、こんなんで仕事してるつもりになって人の税金で食ってられるとは、実にいいご身分である。

2008年1月21日
 曇
 昨日までに、毒劇物の試験範囲である「関連法規」と「基礎化学」までは一回眺めたことになる。肝心の「個別の毒劇物に関する知識」についてはまだノータッチでこれから。そこに入る前に、法規と化学についてどんなもんだか確認してみることにした。
 ちょっと検索したら、山梨県、岐阜県、島根県、山口県の分について、解答付きの過去問が発見できた。他に鳥取県と佐賀県も、解答はないみたいだが試験問題は公開されてる。にしても、なぜに中国地方が多いのか。東北地方各県の過去問は見当たらなかった。ちなみに山形県の試験については農薬業者のSさんに聞いたことがあるが、どうも「ひねった」問題傾向があるらしい。
 ともかく、入手した過去問から法規と化学だけをひたすらやってみた。法規は、どこの県のやつでも7〜8割は得点できる結果。懸案事項の化学については、現状の知識でだいたい6〜7割程度の得点は見込める結果。ただし、いずれにしろ特定のネタに弱いことが判明した。法規であれば、業務上取扱者に関するネタとか、含有率によって毒⇔劇の区分が変わるネタとか。化学だと、飽和溶液の冷却による析出量計算とか、2種混合による沈殿反応とかは、全く手が出なかった。
 しかし言うまでもなく、試験問題を解くことの重要な目的は、単に点が取れた取れないで一喜一憂することではない。自身が「どこを分かってないのか」確認し、重点的に復習することである。それを、学生やってた頃の俺は全く怠ってきた。だが、一つ言い訳をするならば、現在やってることに追いつくだけで精一杯(追いつけてもいない?)というバカな人間に、復習する余裕などあるわけがないのである。また、復習するにも限度がある。あまりにも出来ない箇所が多すぎたら、それはもう復習じゃなく「一から再履修」と同じことになる。そのレベルになると「履修放棄」して、復習で補える他の教科に時間を使った方が「達成感が味わえる」から、精神衛生的に適切な対応ということになってくる。
 そーいう経験を持つバカから言わせてもらうと、確かに「詰め込み教育」は見直すべきであろうとは思う。しかしそれは、あくまでも「バカの立場」から言った場合である。スンナリついていける頭の良い連中にとっては、全くもって詰め込みじゃなかったりするだろうし、さらに伸びていく可能性を持っている。バカのレベルに合わせて「内容の削減」をしたら、頭の良い連中の可能性まで潰してしまうことになる。
 「習得すべき基礎的な知識とはどこまでか?」線引きするのは難しいだろうが、ある程度の削減は、「バカにも復習の余地を与え」「それにより総合的な理解を深め」「学問・勉強嫌いの傾向に歯止めをかける」とかいう点で意味があると思える。その余地こそ、本来の「ゆとり」だと思う。ところが、「バカでも簡単に理解できるレベルまで削減」「その結果できたゆとりで、主体性を育てる」とかするから、「おかしなゆとり」っていう方向に行くんじゃないか?
 そして俺は、「ゆとり教育」を受けたことがないが、「主体的に」「復習」できるみたいだ。


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